セラミックファンヒーターの原理と電気代
セラミックファンヒーターという名前は何となくメタル感覚で高性能なイメージがするのも魅力的な点かもしれません。では実際は他のハロゲンヒーターやカーボンヒーターなどと比較してどんな差があるのでしょうか。
そもそもセラミックヒーターは加熱のために何かを燃焼させて温風を発生させるタイプの暖房器具ではなく、特殊加工をしたセラミックとアルミフィンを一体化させ、アルミフィンに電圧をかけた状態で風を通すことでセラミックが発熱する原理となっており、結果として温風を放出して暖房することができます。
運転を開始するとすぐに暖かな温風となる速暖性に優れ、安全性も高くなっています。又、セラミックヒーターは燃焼を伴う暖房器具ではないので、嫌なニオイなどは発生せず、火傷などの心配もあまりありません。そして何より空気を汚さないので換気の心配も不要という特徴があります。
こうしてみると優れた点が多いのですが、電気料金が若干高くつくということを気にする人が多いようです。では条件として、現在主流の8畳~10畳程度の部屋の平均気温を20度前後に維持する場合の1時間あたりのランニングコストを比較してみることにしましょう。
結果は、石油ファンヒーターが10円弱程度、エアコン(インバータ) が13~17円程度、セラミックファンヒーターが15~19円程度、ガスファンヒーターが20円前後、石油ストーブも20円前後、ということになり、セラミックファンヒーターは実はそんなに高くつくということではなさそうです。
しかし、注意点もあります。それはセラミックファンヒーターは小型であり、せいぜい10畳クラスまでの製品が主流で、大きな部屋全体を長時間暖房するにはあまり向いていません。